2022年10月26日発売・定価1,600円+税
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作品紹介
なぜプーチンは無謀とも思える戦争に踏み切ったのか。
なぜ二〇一四年でも二〇一九年でもなく、二〇二二年だったのか。
それを読み解くためには、バイデンの思想を理解しなければならない。
プーチン政権と外交交渉を重ねてきた著者が 明らかにする、ウクライナ戦争の知られざる一面。
ロシアを打ち負かすべきだという空気が支配的な中で、ロシアとの停戦交渉に乗り出すのは非常に大変です。しかし、これ以上犠牲者を増やさないためにも、停戦が必要であることは間違いありません。(中島岳志)
目次
はじめに 一刻も早い停戦を
世界が一変した日/腑に落ちないこと/祖父・東郷茂徳/なぜ停戦は実現したのか/外交の要諦/本書の構成
第一章 プーチンとは何者か
プーチンは正気を失ったのか/眼光の鋭さ/情と理/ボナパルト・カード・柔道/千年紀のはざまにおけるロシア/幸運な四年間/第一人者による支配/彼の目にソウルを見た/not one inch/米ロの粘り強い交渉/ジョージ・ケナンの懸念/レッドライン/被包囲メンタリティ
第二章 バイデンの思想と行動
約束してくれないか、父さん/選挙運動の一環/「あなたには、心というものがないようですね」/もうおしまいだ/いちばん長い日/メルケルの主張/アメリカ=善、ロシア=悪/ネオコンとの親和性/ウクライナの複雑な歴史/ナチスとバンデラ主義/リアリストの立場/悪いのはロシアではなく欧米だ/戦争は避けられた
第三章 かくて戦争は始まった
なぜ二〇二二年だったのか/国民の僕/対ロ強硬姿勢へ転換/親ロ地域の独立を承認/これは生存のかかった問題だ/ロシア苦戦の背景/世論調査は正確か/ロシア系住民の死/ロシア人とウクライナ人の歴史的一体性/プーチンの矛盾/停戦とリスク軽減のための共同アピール/パノフ元駐日大使の訴え/停戦への希望
第四章 失われた停戦のチャンス
度重なる停戦交渉/ウクライナの画期的な提案/中立化・非NATO化宣言/クリミアとドンバスは対象外/最も接近した瞬間/ロシア軍による虐殺/ブチャに関する暫定的な結論/新たな草案を提示/ロシアは勝ってはならない/G7首脳声明の発出/南部を制圧/討論番組を通じたメッセージ/第三次世界大戦を起こしてはいけない/対独戦勝記念日の演説
第五章 西側はロシアに勝てるか
ロシアは敗北するか/ランド研究所のレポート/時代の一面/東郷茂徳とプーチン/核抑止力の国家政策指針/世界から孤立しているのは西側/右顧左眄するアメリカ/アゾフ連隊の投降/改めて停戦交渉を/琉球新報の覚悟
第六章 日本が果たすべき役割
日本の立ち位置/プーチン個人への制裁/「固有の領土」論の復活/ロシア外務省のメッセージ/非難の応酬/バイデンを説得できるか
対談 ウクライナ戦争と大東亜戦争
自分たちの価値観を絶対視するアメリカ/ハルノートとの類似性/アメリカとロシアは同罪/ネオコンの論理にとらわれた人々/日本はインド外交に学べ/停戦実現のために必要なこと
特別インタビュー
「ウクライナ危機が招く中ロ同盟という悪夢」
ウクライナ騒乱の真相/アメリカのロシア批判に説得力はあるか/ロシアは東ウクライナに軍事侵攻するか/中ロ同盟を阻止せよ/日ロの文明論的な側面に着目せよ
「米ロの信頼を失う安倍政権」
プーチンは「ヒトラー」か/NATOはウクライナに手を出すな/安倍総理はプーチン大統領に電話をかけよ/北方領土交渉を妨げる歴史認識問題
おわりに 安倍晋三元首相の死
商品情報
ISBN 978-4906674800
判型・ページ数 四六判上製・216ページ
初版奥付日 2022年10月26日
書名 プーチンブイエスバイデン