被害続出! 子宮頸がんワクチン

安倍総理よ、それでもまだワクチン接種を続けるのか!

 厚生労働省は「子宮頸がん予防ワクチン」の接種勧奨を一時的に中止すると発表した。全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会は「自分たちのような苦しみにあわせたくないと思ってきた重篤な副反応の子供達が一番喜んでいる」とコメントしたが、接種そのものが中止されたわけではない。さらに、すでに被害に遭った少女たちの救済策も不十分である。

 上に掲げたのは、被害者・保護者が政府に宛てた手紙で、①元の身体に戻すために、治療法を見つけてください②これ以上被害者を出さないために、ワクチン接種を止めてください、と訴えている。

 新たな被害者が出ないようにと願っている被害者少女たちの声が、安倍総理よ、あなたには聞こえないのか!

ワクチン被害者の悲鳴

 子宮頸がん予防ワクチンの副反応は深刻だ。「内臓が出るほどの吐き気」「スプーンで目をえぐられるような激痛」「ハンマーで頭を殴られるような頭痛」など、大人でも耐え難い重症に苦しんでいる少女もいる。本誌編集部は被害者の肉声、被害の実態に迫るべく、7月6日東京都内で被害者の方々に直接インタビューした。

Aさんの場合――誰にも理解してもらえない苦悩

 Aさん(14歳・中3)は2012年8月末、中学2年生のときにメルク(MSD)社の子宮頸がん予防ワクチン「ガーダシル」を一度接種した。Aさんのお母さんは、自分の母親が子宮頸がんを患っていたこともあり、一生予防効果が期待できるのだろうと思って娘に接種を勧めた。ところが、接種から間もなく頭痛、じんましん、咳に悩まされるようになった。さらに9月末には全身性の発作が突如発生した。

 お母さんはその様子をこう語る。「まるで釣りあげたばかりの魚のように、全身でビタンビタンと飛び跳ねてしまうのです。そのまま部屋中を飛び跳ね、体中をぶつけても治まりません。痙攣は24時間、3か月も続きました」。発作中のことをAさんに尋ねた。「自分の身体がコントロール不能になります。被害者の中には痛みで泣いている子もいるけど、自分に痛みはないです。痙攣のあいだは『早く止まって』『なんで止まってくれないの』って考えてます」

 副反応が出るまで小学校・中学校は一日も休まなかった。今年の春に中3になったが、発作がひどく毎日起こったため、まともに登校できたのは2~3日だけ。「目蓋が痙攣して目が開けられない時もあるので、登校が難しいんです」とお母さん。 つい先日は期末テストを個別に受けたが、その最中も痙攣が止まることはなかった。「痙攣は下半身だけだったんで、テストは受けられました」「でも一度、クラスで痙攣が起きたときにクラスメイトが集団ヒステリーのような状態になってしまって……」「いま不安なのは、高校に行けるかどうか、高校を卒業できるかどうかです」「学校に行きたい。前の身体に戻りたいです」

 お母さんは仕事をしながらも睡眠時間を2~3時間に削り、ガーダシルの副反応や治療法などを徹底的に調査した。病院を何軒も回ったが検査結果は「異常なし」、医師には「原因不明」「精神的なものでは」と言われ、ワクチンの副反応を疑っても「可能性はない」と否定されるだけ。「誰も信じてくれない。誰も分かってくれない」という絶望の中で、自分の痙攣時の映像を公開して世の中に訴えれば、同じような症状の子が名乗り出てくるかもしれないとテレビ取材も受ける決意をした。

 Aさんは一見すると健康な普通の女の子で、本誌記者は被害者本人ではなく姉か妹だと勘違いしたほどだ。しかしAさんは、いつ発作が起きるかわからない、一度発作が起きればいつまで続くかわからない……という副反応を抱えているのだ。

Bさんの場合――娘を想う親心が生んだ悲劇

 Bさん(16歳・高2)は小学校から剣道を続け、中学校の部活では主将を務めるほどの腕前だった。お母さんは「今なら無料」「子宮頸がんを予防できる」と聞き、「打たなきゃ!」と思ったという。しかし2012年2月、中3の冬にグラクソ・スミスクライン(GSK)社の子宮頸がん予防ワクチン「サーバリックス」の三回目の接種をしてから半年後、Bさんを頭痛、腹痛、目の痛み、そして不随意運動の全身性発作が襲った。これは立ってはいられないほど激しく、さらに痛みを伴うものだ。しかしBさんは「私はまだマシ。中には痛みで失神する子もいるから」と言う。

 それから何軒もの病院へ足を運んだ。膝が痛ければ整形外科へ、胃痛がすれば内科へ、頭痛がすれば脳神経外科へといった具合に、ほとんど全ての診療科を回り検査を繰り返したが、原因は不明。医師からは「奇妙な発作だ」「こんなのは見たことがない」「精神的なものだろう」と言われて精神科に辿り着いた。そこで「心因性非てんかん性発作」という病名を診断された。ところが、これは治療法が確立されていない病気で、痛み止めも効かず、処方された薬を飲んだらむしろ病状は悪化してしまった。ワクチンの副反応ではないかと相談したBさん親子に医者は言い捨てた。「厚労省が認めていない副反応を、私が認めることはできない」

 その後も発作が止むことはなかった。「たまに大きいのが突然来ます。それから小さいのが毎日来るようになって、段々消えていくようです。治ってくれたかな……?と安心しかけると、またドカンと大きいのが来ます。その繰り返しです」「辛いのは……娘の発作がおきて、手足が不随意運動を起こし、全身が痙攣しているときです。私は何もできないんです。身体をさすってあげたいけれど、その箇所に痛みが飛んできてしまうこともあるから、見守るしかありません。何だってしてあげたいけど、何にもできないんです……」

 原因もわからない、治療法もない、途方に暮れていたとき、テレビで「子宮頸がん予防ワクチン」の問題が特集され、被害者の映像が流れた。そのときまでワクチンを接種したことを忘れていたが、症状がそっくりだった。そこで被害者連絡会に連絡し、今に至るという。

 お母さんが「私は娘に子宮頸がんワクチンを勧めてしまったことを後悔しています」と率直な心境を述べると、娘のBさんは言った。「お母さん、自分を責めなくていいんだよ……」

 それでもお母さんは続けた。

 「いいの、お母さんの本音も取材してもらわないといけないから。だから、もう私たちみたいな親子が出ないようにと思って、取材にも応じるようになりました。国には即刻ワクチンを中止していただきたいです」

 最後にBさんの気持ちを尋ねた。「お母さんは絶対に悪くありません。むしろ本当に私のためを想ってワクチンを勧めてくれたから、ありがとうです。感謝してます。でも、これを勧めた国の人やお医者さんはおかしいと思います。これ以上、他の人を私たちのような目に遭わせないでください」

 お母さんは咄嗟にハンカチで目を覆った。

 子宮頸がん予防ワクチンの接種を中止にするためには、少女たちの症状がワクチンの副反応だと認められる必要がある。

 しかし「ワクチン推進派の人たちは『ワクチンには必ず副反応がある』と危険性に目を瞑って推進しておきながら、いざ被害者が出てくると『ワクチンとの因果関係は認められない』と言い逃れをするのです。副反応だと因果関係が証明されるのを待っている間に、どれだけの少女が犠牲になると思っているの!」(池田としえ氏)

 そこでワクチンと症状の因果関係を医療的に明らかにするため、被害者連絡会は6月13日、被害者の少女ら9名とともに国立神経・精神臨床センターを訪れた。
 彼女たちの診察にあたった佐々木征行医師に話を伺った。

以下全文は本誌8月号をご覧ください。