真北風(まにし)が吹けば―琉球組踊続十番

本書中の「君南風の恋j は、母の故郷・久米島が舞台だ。 「沖縄の心を理解するためには、どんな本を読んだらいいかと尋ねられれば、私は「沖縄初の芥川賞作家である大城立裕先生の本に沖縄の魂が埋込まれているJ と答える。 民族には、その心をもっとも正確に表現できる形態がある。日本の場合は五七五七七で作られる短歌の形態だが、沖縄の場合は八八八六で表現される「琉歌」だ。このサンパチロクを基本に組み立てられた歌劇が「組踊」である。 元外務省主任分析官 作家 佐藤優 大城 立裕 (著)